退職後不払いになっている残業手当の請求

派遣契約の満了で退職した場合で、不払いのままの残業手当がある場合、
退職後でも請求することはできるのでしょうか。

使用者は、派遣労働者や契約社員に関わらずすべての労働者に対して、
労務を提供したことの見返りとして賃金を支払わなければなりません。
そして、労働者も使用者に対して賃金を請求する権利(賃金請求権)があります。

ですが、今までのすべての期間について、この賃金請求権を行使できるかと言うとそうではありません。
賃金請求権には、消滅時効と言う制限が設けられています。

民法に規定されている債権の事項は10年ですが、
「月またはこれより短い時期を持って定めた雇人の給料」は、一年間の短期消滅時効が設けられています。

しかし、労働基準法では、民法の規定とは異なります。
労働基準法では、労基法第115条で、
「この法律の規定による賃金(退職手当は除く)、災害補填その他の請求は2年間、 この法律の規定による退職手当の請求権は5年間行わない場合においては、 時効によって消滅する」
としています。
これは、労働者の権利の保護が考慮されたもので、
労基法第115条の適用を受ける賃金(退職手当は除く)には、
定期的に支払われる賃金(月給、週給、日給など)だけでなく、
通貨以外のもので支払われる現物給付、時間外・休日・深夜労働に対する割増賃金、年次有給休暇期間中の賃金等も含まれます。

つまり、不払いのままの残業手当がある場合は、
最長2年分については派遣元である派遣会社に請求することが出来ます。

もし、派遣会社がこれに応じない時には、
労働基準監督署などに設けられている総合労働相談コーナーに相談することができます。
その際には、出勤簿や給与明細書、会社の就業規則などを持参し、経緯を説明する必要があります。
自分の言い分を立証することができれば、
労働基準監督署が立ち入り調査に入ったり、人事労務担当者を呼び出すなどをして事実確認を行い、
その際に不払い残業手当が発覚すると労働者に対して不払い分の賃金を支払うよう指導してくれます。

看護師として派遣で働く場合、退職金をもらえることはないことが多いですが、
不払いのままの残業手当が残っていることは十分に考えられます。

まずは派遣元の派遣会社、それでダメなら労働基準監督署にご相談下さい。

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